平成18年6月19日(月)

産業振興常任委員会質問


臨海部に於ける、インフラ整備について
 2002年2月に発行された、堺総合計画『堺21世紀・未来デザイン』の次代をひらく産業躍動のまちづくり分野の、地場産業を支える産業振興の動向と進展として以下のように記されています。
 「本市に於いては、臨海部の素材型産業の集積に加え、内陸部の機械、金属加工や伝統産業のなど多彩な地場産業が集積しています。
また、大学、巧拙研究機関などが市内や周辺に立地しているほか、関西国際空港にも近く、産学官による技術連携や国内外との取引、市場性の面でも有利な立地にあります。
 今後、さらに産業構造の変化や国際的な分業が進展し、企業間や地域間の競争が一段と厳しくなることが予想されるなか、これまでの産業技術の集積を基盤としながら、ものづくり機能の一層の高度化・高付加価値化を図ることが必要です。
 また、有利な立地条件を生かし、先端技術分野などの企業立地を誘導し、新たな雇用の創出や地域経済の活性化を求められています。」
この、説明文からも、お分かりのように

Q1
 堺は、全国有数の物づくりの町として発展し、今後も更に地域経済が持続的に発展して行くためには、臨海部の活性化は重要です。現在、政令指定都市移行の効果もあり、堺市が注目されています。先日、市長のプレス発表によれば、43社の企業が確定され、1000億円の投資が見込まれるなど、臨海部に於ける企業誘致が活発に行われていると聞いています。
 臨海部で活性化している投資の現状と特色はどのようなものか教えて頂きたい。

A1
 議員仰せのとおり、平成18年3月末現在で、臨海部を中心に43社の企業が「投資及び立地」を決定し、約60haの未利用地が有効利用され、総額でおよそ1,000億円の投資を期待している。

Q2
 このように投資が活発に行われている原因をどのように捕らえていますか

A2
 特色として、金属・鉄鋼が約3割・エネルギー関連が約2割を占めており、現状の臨海部における産業群と関連したものになっている。例えば鉄鋼関係では、高付加価値化への投資や他地域からの機能集約、エネルギー関連では、国内最大の液体水素製造のハイドロエッジの本格操業や、関西電力の高効率化発電のための設備更新、更にはコスモ石油の石油精製高度化施設の新設などの動きもございます。

Q3
 堺市の立地魅力や、平成17年度の企業立地促進条例の施行による『企業誘致、投資促進』に対する熱意が、立地後の安心感をよび、投資が促進したものと考えられますが。43社、1,000億円の投資の効果を税収、雇用の面からどのように判断していますか

A3
 堺市の立地特性、つまり@市場への近接性A便利な交通アクセスB豊富な労働力などの優位性、更には、平成17年4月に国内最大級の優遇策である「企業立地促進条例」を施行し、その後、企業など各方面からの問い合わせも多数受けていることから、この条例の施行も一定の効果があったものと考えている。
 これらの直接の税収効果は今後5年間でおよそ25億円前後と見込んでいる。また、これらの企業による新規雇用は少なくとも200人程度が期待されるほか、地域経済に対する相当の二次的波及効果による税収と雇用の増が見込まれるところである。

Q4
 1,000億の投資で200人の雇用とは、すこし少ないように思います。
 多くの就労機会が生まれるように期待したいと思います。
 続いて、臨海第2区に関連して質問を致します。堺浜シーサイドステージなど、臨海第2区のまちづくりが急速に進み、賑わいが出てきています。
 また、臨海第2区には、大規模な遊休地があり、産業用地として位置付けられており、大規模投資を伴う企業誘致を考えていると思いますが、現在のインフラでは、到底十分とは言えず、そのため、公共埠頭の整備やアクセス道路など国の事業でインフラ整備を進めると聞いているが、その進捗状況はどのようになっていますか

A4
 臨海堺第2区のインフラ整備につきまして、国の直轄事業にて、公共埠頭、アクセス道路ともに、今年度から実施設計に着手しており、平成19年度に着工する予定。また、産業立地競争力の観点からも工事の早期完成を期待している。

Q5
 インフラ整備が進めば、臨海第2区のもつポテンシャルも上がり企業誘致が、さらに進むものと考えられます。
 ここに、大規模投資をともなう企業を誘致することが、地域経済をさらに活性化させる大きな鍵になると思いますが、どの様な企業をターゲットとして誘致を進めようとしているのかお示しください。

A5
 地域経済の持続的発展のためには、本市の産業構造にインパクトを与えるような産業を誘致したいと考えている。具体的にはIT、新エネルギー、バイオ、ナノテク等の次代を担う高付加価値製品製造業、研究開発型企業等などを想定している。
 また、堺浜の都市再生緊急整備地域の都市型産業集積拠点の一部10haにおいて、本市の先進的なものづくり企業等が集積する産業拠点を整備してまいります。

Q6
 次代を担う成長産業の誘致は、今後の堺市の発展に不可欠なものであります。市内経済に、相当のインパクトを与えることを期待していますが、都市間競争が厳しい中、政令指定都市移行のメリットを最大に活かして企業を誘致すべきだと考えますが、その具体的な方策についてお示し下さい。

A6
 平成18年4月に緑地面積を最大10%緩和する「工場立地法地域準則条例」を関西ではじめて施行。これは、工場に一定の緑地設置を義務付ける同法の規定について、政令指定都市移行で可能となる地域独自の規制緩和策である。

 老朽化した既存工場の建替え等が進むことが望ましいが、法の緑地面積割合の規制があるため、老朽化した施設のまま操業を余儀なくされているケースが見られる。
 建替えができない場合、工場が市外に流出する可能性もあり、雇用をはじめとする地域経済への悪影響も懸念される。企業の建替え等の投資を促進することにより、生産活動の再活性化のほか、景観、防災、環境面等での効果も期待している。

 さらに、政令指定都市移行を最大のシティーセールのチャンスと捉え、5月末に日本経済新聞社と東京にて「企業と地域の連携と共生」をテーマにシンポジウムを開催。400名以上の入場者があり、潜在的に堺市に興味をもっている社の掘り起こしができたと考えている。

Q7
 政令指定都市移行は、最大のビジネスチャンスであり時期を逸せずに堺市のPRをすることが大切です。
 東京でのシンポジウムでは、市長が自ら出向きシティーセールスを行い、大変好評であったと聞いています。一方、民間の代表である堺商工会議所も、政令指定都市記念事業として、初めて東京に於いて、特色ある市内中小企業をPRし、販路拡大を支援する『メッセdeさかい』を開催されたと聞いています。
 商工部長も『メッセdeさかい』に参加されたと聞いていますが、会場の雰囲気や参加者の状況など、ご感想をお聞かせ願えればと思います。

A7(商工部長)
 『メッセdeさかい』の感想を述べよと言うことですが、5月25、26日の両日東京ビックサイドに於いて堺商工会議所の主催で販促活動のイベントを実施。堺から46社の企業、団体が参加出店しました。同時にこの産業展には大阪の東部と南部の6つの商工会議所と同時開催になり非常に大きなイベントで中でも堺は、企業誘致及び堺のシティセールスのコーナーや伝統の地場産業の実演展示コーナーを設けたり、お茶、和菓子のもてなしコーナーを設置し、他都市のブースと比べて際だって華やいでいたと思います。また、お客さんの滞留時間も長くて、引き合い数は4,000件強ありました。2日間で12,000人の来場者があり少し規模が違いますが昨年東大阪単独で産業展を開催したときの入場者数は、3,000人で約4倍の非常に大きなイベントになりました。このような数字を考えると、販促活動イベント展示会は概ね成功だったと自負しています。
 しかし、展示会は、販売促進活動のひとつの手段であり、この4,000件の引き合いがどれだけ成約、受注に結びつくかがひとつの成果に成ります。今会議所が中心になりフォロアップの調査を兼ね、その実績をふまえながら今後の展示会のあり方、今後の展示会に於ける販促の戦術のあり方等を研究し、検討していきます。

(要望)
 雰囲気を見てこられて有意義であったと判断されたとのこと。4,000件の引き合いの成立が沢山実現することを祈ります。
 今後も単発ではなく、継続的に中小企業の皆様の販路開拓の支援を政令指定都市堺として会議所とスクラムを組んで支援していただきたい。

 最後に、要望を申し上げたいと思います。

 臨海部の企業誘致も、43社、1,000億円の投資が現実のものとなりつつあります。
 それに伴い、堺市の税源涵養による多様な行政需要に応えられる財政基盤の構築になり、市民には雇用の場が提供されるなど、大きなメリットが生まれます。
今後、投資企業が堺に根付き、安心して企業活動に専念できる環境を作り出すのも行政の仕事だと思います。

 臨海地区のインフラ整備の中で、道路網の整備については再考をお願いしたい周回道路になっていないため、出勤時・退社時の混雑、さらには、地震などで道路が遮断されるとたちまち、陸の孤島と成りうる問題を抱えています。
 阪神高速・大和川線の完成をめざす堺市として、物流の効率性を考えるとき臨海2区と7−3区の連接も、今後の想定の中に組み入れる必要性を要望しておきます。
 さらに、堺浜シーサイドは、国の計画にお任せではなく、政令指定都市として責任ある行動で、築港2号線と連接する周回道路の早期実現をめざし、間断なき国への働きかけを、今後も庁内一丸となって、取組んで頂きたいことを要望申し上げます。

 堺の臨海部を中心に質問をさせてもらいましたが、内陸部に於いては、美原区における産業振興も重要になってまいります。
 企業に於いては、競争力強化にあたり、懸命なコスト削減に取組んでいます。旧来、美原町に於いては、事業所税は課税されていませんでした、堺市との合併により事業所税が課税されることになります。
 企業数にして、約200社の企業が、事業所税を納めることになりますが、激変緩和の対策として、5年間は事業所税を課税されないことになっていますが、これを、『美原町の編入に伴う堺市市税条例の適用の経過措置に関する条例』によって担保されています、その後、税負担に耐えられず美原区の企業が堺市から流出することのないような、まちづくりを進めてもらいたいと思います。
 事業所税は、道路や公園などの都市環境の整備に当てられる目的税であり、美原区の企業が堺市と合併して事業活動がしやすくなったと感じられるような使い方をして頂きたいと思います。
 産業の集積は一度崩れると元には戻らないものです。美原区の産業集積が崩れることのないように、そして、さらに活性化するよう産業局のサポートを要望し質問を終わります。

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