平成19年12月13日(木)

平成19年第6回 産業振興委員会

堺市に泊まってもらうための仕掛け作りを!
    『観光行政・産業振興に於ける宿泊施設の現状について』
 堺市に多くの人々が訪れるようになる。その大きな要因は、超マンモス企業のシャープの進出が決定された時から予測できます。さらに、将来的に百舌鳥古墳群の世界遺産登録などの取り組みは、政令指定都市・堺のイメージアップに繋がり多くの観光客の来訪が期待できます。
Q1
観光客を含むビジターは、宿泊、飲食、物販による直接的な消費はもとより、大きな経済波及効果をもたらすものと認識されており、堺市を訪れるビジターの目的は、ビジネスや観光などに大別されるが、中でも宿泊を伴う観光ビジターは、特に経済効果が大きいものと考えます。
堺市を訪れるビジターの現状について、また、観光の面で政令指定都市移行に伴う効果がどのようになっているのかご答弁願います。

A1
 本市では、堺市を訪れるビジターの実態を把握し、観光施策立案の参考とするために、「堺市ビジター実態調査」を実施しております。
 平成18年度の調査結果では、総ビジター数が3,476万人、うち宿泊を伴うものが63.3万人、このうち観光を目的とするビジターが537万人、うち宿泊者が9.2万人となっております。
 次に、観光に及ぼすいわゆる政令市効果でございますが、ビジター数での比較では、 政令市移行の前年である平成17年度の観光ビジターは463万人で、政令市に移行した平成18年度は74万人増の537万人となっております。
 これには、政令指定都市移行を境に、テレビ、新聞等マスメディアへの露出が増加し、知名度、認知度の向上に寄与した部分も大きいものと認識いたしております。

Q2
政令指定都市効果が着実に進展していることは、大変喜ばしいことです。堺市内の宿泊事情、及び区ごとのホテルの設置状況はどのようになっていますかご答弁願います。

A2
 堺市内の宿泊施設の現状でございますが、私どもで把握しておりますデータとしまして、平成19年6月現在、市内には16軒のホテルがあり、総客室数で1,852室、総収容人員が2,749人となっております。
 また、このうち堺区内が13軒、西区内が3軒という状況になっております。

Q3
市内に16のホテルがあるとのご答弁です。観光をはじめ、ビジターがもたらす本市への経済波及効果はどのような状況でしょうかご答弁願います。

A3
 ビジターがもたらす経済波及効果でございますが、同じく「平成18年度堺市ビジター実態調査」における試算からご答弁申し上げます。
 観光ビジターでは消費額276億円、波及効果では383億円。またビジター全体では消費額1,799億円、波及効果が2,497億円となっております。

Q4
このような、堺市の状況は、関西圏の他の自治体に、近隣の大阪や神戸市と比べてどのように認識していますか

A4
 まず宿泊事情でございますが、平成17年度末の厚生労働省の統計数値では、ホテルの施設数で見ますと大阪市が238軒、神戸市が115軒、また客室数では大阪市が37,325、神戸市が11,511となっております。
 一方、ビジター数でございますが、大阪市と神戸市がそれぞれ固有の方法で実施した調査によりますと、「観光ビジター」では、平成18年度、大阪市が1億405万人(うち宿泊を伴うものが1,174万人)、神戸市は2,920万人(宿泊ビジターは不明)であり、ホテル数、ビジター数ともに、本市との間には大きな開きがございます。

Q5
大変大きな差があります。ホテル件数で大阪で238対16、神戸で115対16と客室やビジターの数にも大きな開きがございます。
このたびシャープの立地が決定された臨海では、サッカーナショナルセンターの整備なども進められています。
特にシャープの工場には、ビジネスや見学などで一日に、2000人から3000人のビジターが堺市を訪れると聞いています。これらを堺市に受け入れることは、産業振興として非常に重要であると考えますが行政の見解は如何でしょうか
関連のビジネス客の増加、今後の宿泊施設、ホテルも含め都市格の状況から考え、ホテルの整備も必要だと考えますが観光行政、産業政策から現状をどのように分析していますか
     

A5
 シャープ進出等に伴う交流人口の増加は、直接的な経済効果はもとより、ビジネス目的のビジターを観光につなげることにより、 さらに大きな経済波及効果を生み出すことが見込まれており、本市にとりましても大きなチャンスであると考えております。
 既に、現在、旧市街地におきまして、ホテル出店を進める企業がございますほか、本年8月から9月にかけて実施いたしました 堺市文化観光拠点の企画提案募集におきましても、複数の事業者から事業内容を「ホテル」とする提案が提出されております。
 このような状況を受け、本市では、臨海部から旧市街地への観光周遊を促進する仕組みづくりの検討に取り組んでまいりますとともに、関係部局と連携しながら、ホテルの進出を促進しうるような観光魅力づくりに努め、より経済効果の大きな宿泊客の増加を図ってまいりたいと考えております。(以上、観光企画課長答弁)
     
Q6
大阪、神戸とも大きな開きがある状況ですが『町の賑わい』を創出するためには、ホテルのみならず、業務系オフィスなど様々な業態の産業が都心部に集積する必要があると思います。堺の都心部の状況を産業振興の面からどのように捉えていますか

A6
 本市都心部を産業振興面から捉えますと、まず、商業面では商店数、年間販売額等で減少傾向にあり、市全体における都心部のシェアも低下傾向にあります。
 市全体の商業の中心性指数につきましても、1.0を下回っており、大阪市、神戸市と比較すると消費が市外に流出している傾向にあります。
 また、業務系事業所につきましては、都心部はその集積状況において、全市におけるシェアが、「金融保険業」で約3割、「不動産業」、 「サービス業」において約1割と中心的な地位を占めているものの、経年比較においてはほぼ横ばいで推移しております。
 さらに、オフィスビルの空室率につきましては、関西の他の政令市と比べても高いものとなっております。
 大都市に近接するという本市の立地特性にもその要因があると思われますが、市全体を牽引する役割を担う、都心部の産業面における状況を改善する必要があると考えます。
(以上、企業誘致担当課長答弁)
Q7
シャープ効果を受け止めるためには、今後これらの産業集積を図る必要がありますが、どのような検討がなされていますか

A7
 本市としては、シャープ進出による経済波及効果を市の全域に行き渡らせる必要があると認識しております。
 その経済波及効果といたしましては、委員お示しのとおり、ビジネスをはじめ、工場見学等を目的とした、 ビジターの増加もそのひとつとして予想されるところであります。
 そこで、都心部を中心に、堺浜への来訪者を受け止め、交流人口の増加を図るためには、ホテルや商業、業務系事業所の集積を促進し、 まちのにぎわいを創出することが重要であると考えております。この都心部を、オフィスインフラを整えたビジネス拠点として、 既存オフィスビルの建替えやリニューアルなど、民間の投資を誘導する施策を検討してまいりたいと考えております。
 このことにより、シャープ効果の波及のみならず、政令指定都市に相応しい社会基盤の整備やまちなみづくりを通して、 都市格の向上に貢献してまいります。
(以上、産業政策部長答弁)

【要望】
多くの期待を持ちながら、将来に備えようという観光企画課長、民間投資を誘導する施策を検討する産業政策部長のご答弁を頂きました。
国家プロジェクトに相当する投資がなされる状況の中で、このビジネスチャンスを最大限に活用するための施策を考えるのは当然のことであります。
どれほど真剣に考え先見性を持って取り組むかで、方向性が大きく異なってまいります。
あまりにも貧弱な集客施設の状況、ホテル群を中心とする大阪市とのあまりにも大きすぎる格差、政令指定都市2年生と巨大政令都市大阪は大きな差があって当然だと思いますが、このシャープ効果を最大限に生かすために、ホテル群の整備、民間活力の活用を図りながら最大公倍数の効果を得られるような取り組みを展開してもらいたい。
最後に、旧市民病院跡地の利用については堺市観光拠点の企画提案募集におきましても複数の事業者から事業内容を『ホテル』とする提案が提出されています。大型コンベンション事業の展開できる施設、ビジネス系、高級志向の観光ホテルの両面を仮備えた、ホテルの誘致なども真剣に考えてご決定頂きますように要望を申し上げます。

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