質疑応答

平成16年予算委員会(商工費)


ものづくり技能の継承について(基盤技術支援策について)

質問1  ものづくりにおける基盤技術の確立・継承は、堺市の基幹的産業である製造業の発展を支えることにより生産の拡大・新事業の創出・雇用の増大等堺市経済の発展に寄与し続けています。堺市においても、ものづくり基盤技術の1つである、溶接技術の高度化を目指し、溶接技術コンクールを実施されていますが、その目的についてお教え願いたい。

 堺市産業の競争力を支えるのは、溶接や鍛造・研磨などのものづくり基盤技術であると認識しております。この基盤技術における熟練技能の重要性に鑑みて溶接技術コンクールを実施し、平成15年度で40回を迎えております。(ちなみに、今年度は2月22日(日)に堺市立工業高校で実施しております。)
 ものづくり技能を高め技術の優位性を保つことは、堺市産業の活性化につながるとの認識のもと、溶接技術の向上を目指し「ものづくり人材の技能の高度化」や「熟練技能の継承」を目的に開催しております。

質問2  溶接技術の向上を目指し、『技能の高度化』や『熟練技能の継承』を目的に実施されている、溶接コンクールでございますが、そのコンクールの内容・参加者の推移、内容の変化などについて、教えて頂きたい。

 まず、コンクールの競技内容ですが、部門といたしまして「アーク溶接の部」「半自動炭酸ガスアーク溶接の部」「TIG溶接の部」があり、それぞれに金・銀・銅・奨励・努力賞を設けております。
 参加者の推移でございますが、平成11年度からの実績で申し上げますと、平成11年度で46人、平成12年度で46人、13年度で40人、14年度で63人、今年度は60人のご参加をいただいております。

【参考】

年度   アーク溶接 半自動 半自動
平成11年度 46人 18人 28人  
平成12年度 46人 20人 26人  
平成13年度 40人 13人 27人  
平成14年度 63人 15人 30人 18人
平成15年度 60人 17人 30人 13人

質問3  参加者の推移について教えて頂きました。平成14年度・15年度に20名程度の参加者が増加しています。それはどのような工夫をされた結果でしょうか。また、なぜ溶接だけが、ものづくりの基盤技術として、40年もの長期に亘りコンクールが実施されてきているのでしょうか。今後の展望はどのようにお考えでしょうか。

 溶接技術コンクールは、当時臨海部大企業の溶接の発注が、市外企業中心であったため、堺市内の溶接技能の高度化を図り、市内企業の活性化を目指そうと、業界と協力し当コンクールを実施いたしました。
 溶接技術の高度な熟練技能を次世代に伝承していくには、長期的な展望にたって、コンクールの実施が必要であることから、先人たちの業績を引き継ぎ、連綿と実施しております。
 しかし、実施にあたっては、「参加者者数の増加」や「若い世代の参加を促す」ことが必要なこと、更に、「近年の被溶接材料の多様化」などに対応するため、従来の競技項目に、平成14年よりTIG溶接の部門を追加しコンクールの内容を充実した結果、参加者が増加し、若い世代の参加が増えたと認識しております。
 今後については、更なる技能の高度化・熟練技能の伝承を図るため、このコンクールを経験した若い世代がリーダーとなり、将来の溶接技術を担っていくことができるよう、コンクール内容に変化を持たせるなど工夫を凝らしながら、ものづくり基盤技術の振興を図ってまいります。

質問4  さて、全国に目を向けますと、青年技能者の技能の祭典と言われる『技能五輪全国大会』が開催されています。平成15年度も新潟で実施されていますが、その目的・競技種目などについては把握されていますか。その目的は溶接コンクールと同じだと思いますが、堺が溶接のみに限定されているのは何故でしょうか。

 「技能五輪大会」は次代を担う青年技能者に努力目標を与えるとともに、大会開催地域の若年者に優れた技能を身近にふれる機会を提供するなど、技能の重要性、必要性をアピールし、技能尊重機運の醸成を図ることを目的に実施されております。
 毎年11月に開催され、「機械の組み立て」「施盤」「電気溶接」など30以上の職種で技能日本一を競っており、まさに青年技能者の祭典と聞いております。
 しかし、今回では第41回目の大会であると聞いておりますが、ここ10年間においては、参加している堺市の企業はないと聞いております。
 また、議員がご指摘のとおり、ものづくりのまち堺の活性化を図るには、溶接だけでなく、その他の技術についても振興を図る必要があることから、今後、効果的にものづくり基盤技術の振興を図る方策等を検討してまいります。

(要望)
 溶接技術コンクールも業界の協力を得ながら、40年の歴史を刻んでこられました。ものづくりは、若い世代の肩にかかっていると言っても過言ではございません。年齢制限のないコンクールのように聞いていますので、経験年数や年齢制限などの新たな工夫を凝らし、基盤技術の確立、技術・技能の伝承を図って頂きたい。
 技能五輪の参加企業も途切れている状況の中で、ものづくりの再生や重要性を力説しても淋しい感じがします。関西で、ものづくりと言えば『東大阪』が代名詞になっています。製造業の基盤である『ものづくり』に対して、堺も東大阪を超えるために『ものづくり基盤技術振興基本法施行令』に示される26の技術の振興や具体的展開方法の施策も検討願いたい。競い合って大きな広がりや活性化に繋がる技能コンクールを活用して、溶接だけにとどまることなく、技能五輪の30以上の競技種目の中から市内企業や地場産業に関連の深い、鍛造・機械加工・精密機械・縫製など、スキルアップに繋がり、技術・技能が継承される場作り『堺市技能オリンピック』のような事業も進められるように要望を申し上げたいと思います。

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